一本の電話が紡いだ縁。採用を成功させる「本音」の力
医療・介護の現場において、人材の確保は常に大きな課題です。条件や待遇も大切ですが、それ以上に「誰と、どんな想いで働くか」が、人の心を動かす決定打になることを、私は改めて実感する出来事がありました。
先日、かつて一緒に切磋琢磨した元同僚から、再び共に働きたいという連絡をいただいたのです。
「不安」を置き去りにしない対話
彼女は現在、子育ての真っ最中。復帰したい気持ちはあるものの、「急な欠勤で迷惑をかけるのではないか」という強い不安を抱えていました。募集要項に「子育て中歓迎」と書くのは簡単ですが、その行間にある「具体的な申し訳なさ」や「怖さ」を解消できなければ、一歩は踏み出せません。
私は、彼女に一本の電話をかけました。そこで伝えたのは、建前ではない私の「本音」です。
「あなたが来てくれたら、私は本当に嬉しい。不安なことはお互い様。それをフォローし合える体制を一緒に作っていこう」
学長もよく仰る「相手が言葉にできないニーズを代弁する」こと。彼女にとってのニーズは、高い給料ではなく「万が一の時に守ってもらえる安心感」だったのです。
「あの電話が、私の後押しになりました」
後日、彼女から届いたメッセージには、こう綴られていました。
「あの時の電話が、私の大きな後押しになりました。ぜひ皆さんの仲に入れてもらって、思い切って飛び込んでみようと思えました」
この言葉をいただいた時、胸が熱くなりました。私たちが日々積み上げている「嘘のない温かい関係」が、一人のプロフェッショナルの背中を押したのです。
採用とは、人生の「1人ゲーム」を共に楽しむ仲間探し
採用活動は、単なる労働力の確保ではありません。相手の人生に敬意を払い、本音で語り合い、互いの「上機嫌」を守り合える仲間を探す旅です。
もし、あなたが人間関係や採用で悩んでいるのなら、まずは自分から心を開き、相手の心の奥にある「不安」に光を当ててみてください。完璧な条件を提示することより、一回の誠実な対話が、未来のチームを創る最強の武器になります。
「自分の機嫌は自分で取る」
そんな自立した大黒柱たちが集まり、本音で笑い合える場所。これからも、そんな温かなステーションを育てていきたいと思います。
